2つたまったのでまとめてみた。
孤宿の人 宮部みゆき
一度読むのをあきらめたと思いきや、やっぱり気になって読み終わった本。
ところどころ、今の時代と似ているところもあって「ウッ」ときたり、主要な人物が死んじゃったりでかなりつらかったところもあったけど、最後、ほうの名前がまた変わったところはもう感激しっぱなしで、涙無しには読めなかった。
上巻の中だるみがちょっと気になったけど、じ~んとくる良い作品だった。作者の他の時代小説もいつか読んでみたい。
苦い時の流れと、喪失感たっぷりの今作。そして「風の歌を聴け」に引き続き、キレッキレの文章。やっぱり個人的には初期の頃の作品が好きだな~と思う。
倉庫にただずらりと並んでいるピンボール台の描写は、なかなか寒気を感じた。あとは謎の配電盤のくだりが一番好きだった。朝食の御礼だったのかもしれない。
次は羊をめぐる冒険だ!