「裏庭」梨木香歩
2020.1.14 読了
あらすじ
昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。その庭に、苦すぎる想い出があり、塀の穴をくぐらなくなって久しい少女、照美は、ある出来事がきっかけとなって、洋館の秘密の「裏庭」へと入りこみ、声を聞いた――教えよう、君に、と。少女の孤独な魂は、こうして冒険の旅に出た。少女自身に出会う旅に。
「西の魔女が死んだ」で有名な梨木香歩による、第1回 児童文学ファンタジー大賞を受賞した作品。
主人公、照美がバーンズ屋敷にある大鏡から異世界へと旅立ち、成長していく物語。
実は小学生のときにこれを読んでいて「何かしら面白かったけど、難しくて大半が分からなかった」という印象だったので、十数年ぶりに再トライ。
実際、いろんな架空の生物、世界のことが次々と語られるので頭がこんがらがります。すべては理解出来なかったけど、当時よりは楽しみ、感動することができました。
やはり高大な作品だったな、と改めて思う。
ネタバレ感想は続きから
とりあえずまとめると
マーチン(レベッカの夫)→スナッフ
おかっぱの女の子→照美のおばあちゃん
純→一つ目の竜?
銀の手→水島先生?
でいいのかな?勘が鈍いのでこれで正しいかどうか分からない…
テルミィがスナッフに斬りかかるシーンはびっくりしたな、そうくるかっていう感じ。
89Pの伏線が見事に回収されたシーンでした。
さいごに 一番感慨深く、大好きだった一小節をおいておきます
正体が、現れた、と思った。
テルミィはゆっくり身体を離し、微笑んでいった。
「戻ってきてくれたんだね」
すると、今はたくましい少年に成長した純が、テルミィにささやいた。
「片割れ」
と。微笑んで。
「裏庭」378Pより